いわし祭りのこの時期、アルファマの路地裏を歩いていると、どこからともなくもうもうとした煙と同時に鰯の焼ける香ばしい匂いがしてきます。
その先には熟練の鰯焼きのおじさんが、手際よく鰯を焼いている姿が見えてきます。
鰯は鱗をつけたまま、ポルトガル名産の海塩を多めにまぶされ、炭火の上でこんがりと焼けてゆきます。お昼の食べ方はやっぱり‘鰯サンド’。大きく切ったパンのお皿に鰯が一匹ずつ乗っかっています。これにポルトガル産のこくのあるオリーブオイルをかけていただきます。一人前は5~6匹。ポルトガルのお料理は元々大盛りではありますが、鰯の皮やはらわたを食べない彼らにとっては適量なのかもしれません。