コインブラはポルトガルの13世紀に始まる古い大学がある古都。首都リスボンの下町で歌われる庶民のFadoと違い、学生たちに歌われたという上品なFadoの発祥地です。歌詞の中に大学にまつわる言葉が多いのはこのためです。また、歌詞中のイネスとは、ポルトガル王ペドロ1世が王子の時代、王太子妃の侍女でしたが、王子の寵愛を受けたことで王アフォンソ4世から疎まれ、3人の子を残し処刑されてしまいます。王子が王となった後、彼によって棺は掘り起こされました。現在もコインブラの地でペドロ1世の王妃として向かい合って安置されています。